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イベント


2010 高校1年 富士登山を終えて


登山後のご父兄の方に向けた文章です。
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*富士登山を終えて1週間以上が経ちました。
記憶にある限り、ご報告させていただきます。
開明を出発し、酸素購入のためゼビオスポースへ。
荷物にならないタブレットタイプの酸素を購入。
東京までの車中は、受験、恋愛、恋愛、恋愛の話が中心。
残念ながら3人とも彼女はいないようです。
東京近辺に差しかかり、窓からの景色が明るくなると、
「やべ〜べ、やべ〜べ。都会はやべ〜べ!」とかなり興奮気味。
更に首都高に入ってからが爆笑でした。
高層ビルが見えるたび、「見てみて見てみて!あのビルやべ〜!」
「先生、先生、あのビルにはセレブが住んでいるんですよね!、セレブ、やべ〜!」
スカイツリーが見えたときにも、何が「やばい」のかは明示せず、
「スカイツリーやべ〜」「スカイツリーやべ〜」を連呼。
何事にも感動する純朴な少年に囲まれて、私は幸せでした。 

東京を抜け、海老名パーキングエリアで食事休憩。
良くんが「未来のアイスクリーム」を買い、みんなで試食。
不思議な食感でした。記念撮影をして出発。



 御殿場インター着は、午前1時30分頃。コンビニで買い物を済ませ、
いよいよ富士山へ。真っ暗な樹海は深い霧に包まれていました。
午前2時、5合目に到着。駐車場は満車状態。
路面は濡れていましたが、空には満天の星が輝いていました。
着替えて、いよいよ出発! 「順路」の通りに進んだつもりが、なぜか下り。
しかもアスファルト上。話し合った結果、引き返すことに。
正しい道をみつけ、再出発。
砂場の砂を荒くしたような道を登る。
砂場のような感じなので、足がとられて踏ん張れず、体力を消耗。
10分歩いては休憩、10分歩いては休憩を繰り返す。
何十人もの人に追い抜かれながら。



歩けど歩けどなかなか6合目につかず。すでに眼下には雲が広がる。
6合目から日の出を拝めるようにちょっと急ぐ。
そしてついに日の出の時が。美しい輝きをまとい上空と雲の間から光が差し込む。
空も雲も太陽も空気も、何もかもが美しい。そんな異空間でした。
太陽が昇り、雲海が厚みを増す。眼下には、雲しか見えず、壮麗な景色が広がる。
黙々と歩き続け、何とか6合目到着。風の強い中、ぶるぶる震えながらの朝食。
おいしいお弁当をありがとうございました。
食後の休憩中、励くんは1分でいびきをかいていました。



そして、7合目に向けて出発。へとへとになりながらもなんとか7合目に到着。
眼下に見えるのは厚い雲海のみ。
こんなに綺麗な雲海が、長時間見れたのは初めてです。



疲労の蓄積は感じつつも、前進。しかし、7.4合目で大事件発生。



私の靴がこわれてしまい、3人だけで8合目を目指すことに。
午後1時には下山を開始すること、無理しすぎないことを指示し、生徒を見送る。
私は苦渋の決断をしている表情を浮かべ、内心はガッツポーズ。
7.4合目で待機することに。*2時間後、3人が戻ってきました。
「時間的に難しい」と頂上はあきらめた様子。かなりぐったり。
5分ほど休憩をし、下山開始。午後1:30分くらいだったと思います。





帰りの道中、雲の中を通りました。雲の中は、濃霧の中を霧雨が浮いているような状態。
また、半袖ではいられないほどの冷気でした。くたくたな状態で駐車場へ到着。
誰一人けがすることなく、無事下山することができました。



それから、宿へ直行。風呂(水風呂を入れて4種類、サウナ付)に入り、
富士宮やきそばを食べに外出しました。
麺は「浪江やきそば」のような太めでソース味が濃厚。
個人的には、富士宮やきそばよりもお好み焼きがおいしかったです。
宿へ戻り、ビールを飲む間もなく就寝。生徒たちも8時には寝たそうです。



翌日の起床は7:40分。富士急ハイランドへ。富士急ハイランドでは、生徒と別行動。
生徒たちはちゃんと時間を守ってくれました。ちょっと感動。いよいよ原町へ。
高速に入って30分ほどで渋滞。少しあせりました。
しかし、柊吾くんは「おぉ、すげ〜GTRだ。写真とっぺ、写真!」と、
まわりの車種に夢中。首都高に入り、新宿の摩天楼や東京タワー、
両国国技館にスカイツリーなどを見ました。
「やべ〜」と「すげ〜」の連呼に再度大爆笑。
首都高を抜けた帰りの車中では、勉強の話が多かったです。
なんと参考書を読み出す生徒まで!(本当です)
生徒たちの意識の高さに心を動かされ、9月から授業を追加することにしました。

私の勝手な提案で始まった今回の富士登山。
生涯の宝になってくれればいいなと思います。